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第45回座談会
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日時:2013.06.12(水)18:30~20:30
「障がい者実習・雇用から見る未来 ~点から線そして面を目指す地域連携~」
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江坂が好き!な経営者のための、第45回座談会を開催します。
テーマは
「障がい者実習・雇用から見る未来
~点から線そして面を目指す地域連携~」問題提起者は
株式会社新栄 代表取締役 織田 和男 さん です。水とミネラルの研究を元に、食品(飲み水・調理水・食楽器「ほのか箱お弁当」・医科向けサプリメントなど)への実用化を主たる事業にされている織田さん。
数年前より障がい者実習の受け入れを始められ、雇用にも積極的に取り組んでおられます。
これまでの様々な経験から、障がい者実習・雇用の地域ネットワーク構築の必要性や、「食べ物で障がいを治していく」食療治と医師の連携の必要性を強く感じられていることなどについて、お話しいただきます。
楽しく意見交換を行い、交流の輪を広げましょう!皆様のご参加をお待ちしております♪
報告
座長の高木の挨拶があり、次に株式会社新栄 代表取締役 織田和男さんの問題提起が始まりました。
歴史的に「おおさか(吹田人)」の中小零細企業人は、仕事のみならず、生活場面でも支え合い、自他共に共存共栄して生きていく力強さと、助け合い(連携)の精神を持っていることを話された織田さん。
吹田と共通点が非常に多い、ドイツの「福祉のまちベーテル」を引き合いに出され、健常者と障がい者が共に暮らしながら何事も共同で実現することが大切であると述べられました。そのために、健常者と障がい者が共に生活し・働き・学ぶ、特定の「点」が必要であり、江坂をその「点」としたいと語られる織田さん。
すなわち、この地域のどこの企業も障がい者実習を受け入れるし、地域で情報も共有することでその障がい者の方に適した職場を就労先として用意する。
その際、実習を受け入れている企業の玄関には緑のプランターを置き、道から一目で分かるようにする。
さらに、障がい者を雇用された企業は、そこに赤い花を植えるようにする。
そして、この地域一面の道路が赤い花でいっぱいの道になってほしい。
その結果、障がい者の人口が地域就業人口の10パーセントを超えたら、もう一点の地域を作り、「点から線」となり、いずれ「面」にまで拡大させていくというビジョンを語られました。「この子こんなことができるようになったんやで~」と周りに話して、楽しみながらやっていきたいと話される織田さん。
障がい者実習・雇用に取り組んでこられ、苦労したことや嬉しかったことなど、感情豊かにお話しいただき、織田さんの人柄の良さ・温かさがとても良く伝わってきました。また、最近の研究で、発達障害は脳機能障害であり、きちんとした食生活をするように管理すれば、改善することが分かってきたそうです。
そのことから、食事の観点からも障がい者に引き続きアプローチしていきたいという想いを語ってくださいました。織田さんのお話が終わった後、NPO法人大阪精神障害者就労支援ネットワーク JSN茨木所長の保坂幸司さんに乾杯の音頭をとっていただき、会食しながらの意見交換が始まりました。
今回のお弁当は、株式会社新栄で販売されている「ほのか箱お弁当」の特製版でした。身体が健康になるようにこだわられて調理されており、とても美味しく、参加者の皆様からも大好評でした。
今回の座談会には、障がい者就労施設の方や、障がい者実習・雇用に積極的に取り組んでいる会社の方などに多くご参加いただいていたこともあり、様々な想いや体験談が熱く語られ、とても充実した意見交換をすることができました。
吹田における地域連携の広がり・深まりを確かに感じさせる、意義深い座談会となりました。
(以下、アンケートより抜粋)
Q.参加して良かったことや学んだこと、気づいたことを教えてください
- こんなにも前向きに障害者を地域で支えていきたいと考えている人がいることが知れてうれしかったです。
- 地域全体で障害者雇用を考えるところがとても共感しましたし、一緒に地域をまきこんでやっていきたいと思いました。
- 障害をもった方を、雇用の選択肢の一つとして認識しました。地域と企業との連携でサポート可能になる。
- 各々が異なるステージで、障害者雇用に向き合っている中で、共有できる所が、実はたくさんあるのではないかと感じました。
- 障がい者に理解をしようと考えてくれる方がいる事と、その連携を広げようと考えてくれている方がいる事に感謝しています。
- 吹田のこれからのイメージがわいてきました。
- 障がい者の方を雇って支援していくのは、会社だけで考えるのではなく、江坂という町全体でやっていける!
定刻となり閉会。
今回も参加者全員が残り、閉会後も引き続き江坂-起業家支援センターの一角で熱く語り合いました。