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第71回座談会
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日時:2015.12.09(水)18:30~20:30
『誰もが生きやすい社会に ~人とのつながりをもう一度~』
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江坂が好き!な経営者のための、第71回座談会を開催します。
テーマは『誰もが生きやすい社会に ~人とのつながりをもう一度~』
問題提起者は、社会福祉法人 のぞみ福祉会 平形 恒雄さん です。
「社会福祉法人のぞみ福祉会」は障がいを持つ方々に合った仕事や環境を選べるように配慮して多様な支援活動を展開しています。
「自分らしく生きる」ために人とつながりを取り戻すことで、病気や障がいの有無に関わらず、当たり前に暮らせる地域づくりを目指されています。
今回の座談会では、誰もが生きやすい社会になるため、人とのつながりについて平形さんに問題提起していただきます。報告
今回は、社会福祉法人のぞみ福祉会の理事長 平形 恒雄さんから『誰もが生きやすい社会に ~人とのつながりをもう一度~』と題した話題が提供され、精神障がい者福祉の変遷とこれからの課題について、参加していただいた10名の方と語り合いました。
まずご自身の経歴と、精神科病院の勤務を経て、精神に関する福祉制度がないなかで作業所で働いたことを話され、作業所というものが当時は閉鎖的で、どこに存在するのか一般に知られておらず、また他の作業所が何をやっているのか情報が入らない状況など、様々な不安があったことを語られました。
次に精神障がい者の社会とのつながりの喪失について触れ、病気の発症や障がいによって退学・失業・離婚などに追いやられ、生活の困窮とともに次第に孤独になっていくこと。また学校や仕事の場で人との関係を通じて成長する機会を失うことにより、病気が治っても行くところがなくなってしまうこと。そして医療は症状を緩和することは出来ても、居場所を用意するなど社会との関係を取り戻すことは難しいと述べられました。
その上で、障がい者の持つ「症状を小さくすること」が医療の役割で、福祉は「生活を広げること」と考え、のぞみ福祉会は生活訓練や就労移行をはじめとする日中活動の事業で、障がい者自身がカフェやイベントを通じて成果を出したり、地域の人と普通に交流したりして地域の中で暮らしていけるようになることを目指す、という想いを伝えました。
その後の談話では、支援団体や企業の参加者の方から、障がい者が次のステップに踏み出せないこと、就職先の企業がどう接してよいかわからず結果本人も辞めてしまうことがあること、企業側に福祉の側のノウハウがうまく伝わっていないことなどが問題に上がりました。
障がい者がいかに意欲につながる希望を持てるか、また実際に就職する際に企業と福祉がどう連携するか、考えさせられる会となりました。
(以下、アンケートより抜粋)Q.今日の座談会に参加して学んだことや、気づいたことを教えてください
- 日常生活のレベルを上げ、卒業させることの重要性です。
- 今までのキャリアを話しをいただいて、とても楽しかったです。
- 今の制度に至るまで、実際に福祉の現場で働いているかたや当事者をとりまく環境がどう変化してきたか、またこれからの課題は何か考えることができた。
- 少し精神のことがわかったところ。
- 精神障がいについての話を聞けたこと。
- 生活を豊かにすることで、病気の占める割合を減らせる。